両親襲来の記

 私の両親が我が家に訪ねてきました。去年の6月に今のマンションに越してきて以来初めての事です。
 何時この日が来るかと恐れていました。
 何しろ日頃の整理整頓をさぼっていて、住み始めて半年ちょっとしか経たないのに、まるで十数年間も不法占拠してきたかのような雑然とした我が家です。はっきり言ってすごく汚いです。
 そこへ持ってきて、特にウチの母はこういうことにすごくうるさいのです。これまで何度か住まいを代わったのですが、いつも初っぱなからきっつーい指摘が飛んでくるのです。
 両親から「そのうちにあんたの新居を見に行くから」といわれるたびに「うん・・・まあ・・・もうちょっと落ち着いたらね・・・」と逃げをカマしていたのですが、とうとう逃げ切れなくなりました。
 昨日の土曜日なんだかんだあんまり片づけが進まず、「一度来ると連絡があったきり何にも言って来ないし、ひょっとしたら別の用事とかできて忘れているよね・・・」と甘い期待を抱きつつ起きたところへ電話が。
 一時に来るそうです。
 え〜!そんな!時間無いじゃん!
 飯食うのも忘れて、一家で大わらわで掃除をしました。クリーナーは午前中一杯フル回転。片づけきれない部屋のもろもろは、なるべく部屋の隅っこに目立たないように積み重ねて、何とかタッチの差で準備が整いました。
 両親は半年遅れの引越祝いにと赤白のワインを携えて至極にこやかにやってきました。まあどうせこいつらのことだからこうだろう、と鼻から諦めていたのかも知れません。何しろ机の上は17日の日記の写真のような状況のままだったので(我が家には本の収納場所が本当にないんですよ)。
「お前書き物とかはどこでしているんだ?」
「いやあ、最近は書き物って殆どパソコンだから・・・ははは。」
 何とかごまかします。
 まあ倅の高校の合格祝いなども頂いて、まあそっちの方に話題も集中したりして、あんまりお小言も食らわず、両親は、あとから合流した妹のところの姪っ子と一緒に夕方引き上げていきました。
 何とか無事乗り切りました。