Dave Mackay & Vicky Hamilton "Dave Mackay & Vicky Hamilton"

(Celeste CMYK-8213)
 このアーティストのことは全く予備知識がなくって、HMV渋谷店のジャズコーナーの惹句につられて購入しました。ピアニスト・ボーカリストで作曲家のデイブ・マッカイ(こう読むらしい)とボーカリストで作詞家のヴィッキー・ハミルトンのデュオが1969年にインパルス・レーベルに吹き込んだデビューアルバムの復刻です。ほとんどの曲が二人の手になるオリジナル。5拍子や7拍子といった変拍子を、決して難しくなく、お洒落に使いこなした曲作りがユニークでイイです。二人のユニゾンのボーカルを中心に、ピアノ、サックス、ベース、ドラムスというシンプルなバッキングで、全編に渡ってボサノバ・テイストの入ったスムースなサウンドを繰り出して行きます。デイブは盲目だし、ヴィッキーはこのレコーディングの二年後に白血病で亡くなってしまうのだけど、そんな暗さはみじんも感じさせない、さわやかでハートウォーミングなボーカルアルバム。愛聴盤になりそうです。二人にはもう一枚吹き込みがあるそうで、是非そちらも復刻をお願いしたいな。