24時間戦いましたの記

 「24時間耐久コミケ」終わりました。厳密には前日の別イベントの撤収が押したおかげで設営が始まったのが午前一時、撤収後の反省会が西ホールホワイエで簡単に行われたあと「ハッピー・バースデー、ディア米やん」の合唱をして解散したのが午後10時50分頃でしたから、実質22時間弱でしたが。
 本当なら時刊新聞社社員として、もっと会場内をかけずり回って取材しなければいけなかったのですが、気がつくと、特に後半は、ブースへ投稿を出しに見える参加者の応対ばかりをやっていた気がします。それでも、途中で一時間強休憩をとった以外は、一切眠らず仕事していました。即売会にきた割には買い物をほとんどしなかったし、色々あった企画もあまり多くを見ていないのですが、それはそれで充実して過ごしたように思います。遠方からやってきた知人たちに久々にあえたり、通りすがりの方に投稿をお願いしたところが意外なプロの方だったりして、楽しかったです。
 時刊新聞は、企画開始の午前4時から企画終了の午後9時まで35号を出しました。参加者の方でも時刊新聞の存在を知っていて楽しみにして来られた方が多くて、うれしかったです。ただ、企画終了1時間前ぐらいから時刊新聞のバックナンバーを求める人の列が出来始め、ラスト30分頃には大手サークル並の長蛇の列になってしまったのには往生しました。
 そういえばお客さんの中に「今回は時刊新聞のコンプリート収集だけを楽しみにしてきました!買い物は一切していないし、企画も見ていません!」と宣言してくださる方もいらっしぃました。そりゃあとても光栄だけど、正直それは(こちらのように仕事する側ならともかく)イベント参加者の「楽しみ方」としてはなんか違う気もするのでした。まあ人それぞれですけどね。

 

「耐久コミケ」へ体力温存すの記

 世間では3連休ですが、私はこの二日間は体力消耗を控えて、外出もせずグータラとしております。
 明日から(厳密に言えば今夜の深夜から)有明ビッグサイトで開催される「コミケットスペシャル・24時間耐久コミケ」に参加するからです。明日の深夜0時から設営を開始して、午前3時にオープン、午後9時までぶっ通しで即売会や関連企画(「オタク」展の再展示やらSF大会の歴史展やらライトノベルカルタ大会やら)をやって22日の深夜0時までに撤収する、という、体力の限界に挑戦するようなイベントです。
 今回は会場内で発行される、時刊新聞社の社員として、取材やら記事取りやら編集やらをやっている予定です。私を見かけたら、何か面白い投稿をお願いします。

引き続き「おお振り」を読むの記

yazka2005-03-19

 ということで「おおきく振りかぶって」、腐女子な方の間では既にこういう略称が出来ているそうです。そっち方面で人気が出るのも解る気がするなあ。
 ありがたいことに2巻目3巻目も、宿河原駅そばのイリス書店さんにおいてありました。
#大事にしよう近所の書店!
 晴れて新生・西浦高校野球部のエースになった主人公・三橋くんは、相も変わらず何かあるごとにメソタラメソタラしています。そんな彼が、男の私の目から見ても可愛くてたまりません。
 一方、彼を宥め賺してもり立てている、一見策士で自信家タイプのキャッチャー・阿部くんも、実は中学時代、リトルシニアでバッテリーを組んでいたピッチャーとの間にちょっとしたトラウマを抱えていたりします。
 そんな二人とは対照的に、野球を楽しむ事以外何も考えていない、天真爛漫な4番バッター・田島くんはじめ、チームメイトもみんな一癖有りそうですし、そんなチームのキャラクターを掌握して巧みに操縦していく女性監督の「モモカン」こと百枝監督や、野球音痴なのにやたらとメンタルトレーニングだけ詳しい顧問の滋賀先生たち、脇を固めるキャラクターも一人一人面白いです。
 読み返していて思ったのは、掲載誌こそ男性誌の「アフタヌーン」だけれど、この作品は非常に少女漫画、それも乙女チック系の少女漫画の文法で書かれているなあという事。主人公の自分へのコンプレックス、周囲のみんな、とりわけキャッチャーから自分を「選んで」貰えるかなあという不安、でもマウンドに立ちたいという執着とのジレンマとそこからくるいじいじした感情、これはまさに乙女チック系のラブコメ漫画そのものです(「彼となんてお似合いになれないって、私わかってる・・・でも、やっぱりつい目線で彼の事を追いかけちゃう、いつか私の方を振り向いてくれたらなあ、って・・・。」みたいな感じ?)。その辺が男性誌のスポ根系野球漫画はもとより、そのパロディ的な、例えば川原泉の「甲子園の空に笑え」みたいな作品とも全然違うカタルシスにつながっているのでしょう。
 ちなみに野球には普段全然興味のないウチの娘が、何故かこの漫画は涙をぽろぽろとこぼしながら読んでいました。

ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」€

講談社アフタヌーンKC)
 最近評判になっている高校野球漫画。んで遅ればせながら読んでみました。本当はスポーツものはあんまり得意ではないんだけど。
 主人公のピッチャーが卑屈で自虐的でコンプレックスの固まりの泣き虫さん、という設定が新鮮で良いです。しかも高校に入って最初の練習試合の相手は、かつて自分をいびり出した野球の名門校の、かつての仲間達。
 ついこの間バッテリーを組んだばかりの、主人公とは正反対の性格のキャッチャーが、放っておくと自滅しちゃいそうな主人公をなだめすかして、いかに信頼関係を築いていくか、というあたりで、試合の途中で一巻終わり。うう、続きが読みたい。
 突拍子もない話のように見えて、高校野球の現場の事は結構詳しく取材しているようで、面白く読めました。野球嫌いの人にもお勧めできる野球漫画です。続刊購買決定。

またまた寝て過ごすの記

 今週は絶好調だったので、甘く見ていたのがいけなかった。
 昨日あたりからちょっと体全体ぞくぞくするし、胃もしくしく感じていて、ちょっとおかしいかな、とは思っていたんですが、今日は昼までずっと起きられませんでした。異様にだるくてほぼ寝たきりの一日です。
 本調子なら美術館と映画のハシゴでもする予定だったのでちょっと残念。
 まあ一日寝ていたら何とか復調できたからいいや。

 それだけで終わっちゃうのも癪なので、以下は、今週仕事の行き帰りの電車の中で読んだ本。
*スティーブン・シェリル「夢見るミノタウロス」 峯村利哉訳 角川書店
西牟田晴「僕の見た『大日本帝国』 情報センター出版局
 感想などはいずれまた。どっちも面白い本でした。

禁断の酒(?)を飲むの記

 インターネット通販にこんな酒が出ていたので取り寄せてしまいました。

 アブサンといえば、ランボーヴェルレーヌら世紀末の文化人達が愛飲した、ニガヨモギのリキュール。ゴッホの精神錯乱の原因となったとも言われ、幻覚性が強いとして1910年代に製造禁止になっている「禁断の酒」です。
 そんなものが堂々と通販になっているのはしかけがありまして、よく見ると名前の綴りが本来の「Absinthe」ではなく、「h」の抜けた「Absinte」になっています(フランス語ではどっちの綴りでも同じ発音です)。で、その上に「ニガヨモギを使ったリキュール」と但し書きが添えてあります。度数も本来のアブサンが60〜70度だったのにこちらは55度と控えめです。つまり合法版の「安全アブサン」というわけ。
 とはいうものの、フランス象徴派好きの私としては、気分だけでも味わってみたくて、早速注文してみた次第です。
 ちなみに中の酒は奥のグラスのようなきれいな緑色で、これに水を注ぐと手前のグラスのように白濁します。これはシャトリューズとかギリシャのウゾーとかと同じ。

 味は、意外とさわやかで、本来のものとは違うのかも知れませんが、これはこれで楽しめました。
 アブサンが幻覚性を持ったのは、ニガヨモギに「ツヨン」という向精神作用のある成分が含まれるからだと言われます(ただし色々異論有り)。私が注文した「なんちゃってアブサン」はそのツヨン分を押さえて作ってあるもののようです。
 ちなみにアブサンについては、下記のページが詳しくまとめてくれています。
http://www.xiv.com/drink/absinthe/absinthe_doc.html
 ところで、共同通信配信の記事によると、アブサン発祥の地スイスで、つい先頃「毒性や幻覚作用は科学的な根拠がない」としてアブサンが公式に解禁になった由。
http://www.sankei.co.jp/news/050309/kok024.htm
 これを機に、往事の味を本格的に再現したアブサンが堂々と飲めるようになってくれるといいんですがねえ。